日本経済もバブル崩壊後の後遺症から長いリハビリテーションを終え、低迷していた建設業界も再編、リストラの結果なのか徐々に回復に向かい始めているようです。経済成長も堅調な流れとなり始めたと多くのアナリストが予測しています。
昨年の建設業界は耐震偽装事件をトップに多くの社会問題が世間の話題となりました。長い冬が過ぎ去って漸く春の訪れを感じた矢先に雷に打たれたようなショックが日本中を駆け巡りました。司直の判断によるところは確かに、建築基準法違反、偽証罪と個人犯罪の領域でありました。懲役5年が妥当かどうかは定かではありませんがこの犯罪の残した課題は大きいと考えられます。当社の事業も住宅建設に深く係わり合いのある分野であり、耐震偽装事件は深く受け止められずには居られない事件でありました。
日本製品は高品質、日本人は勤勉、世界中で認められる最新技術を持った先進国であると自負して久しい経済大国でもこんなに簡単に重大欠陥住宅が大量生産されてしまう現実に直面し多くの国民が危機感を募らせた事と思います。建設事業は多くの分野の専門家が協力しながら一つの目標に向かって能力を発揮する共同作業の代表的な産業といえますが、たった一人の設計者が意図的に犯した行為を未然に防ぐことが出来なかった現行のシステムを再構築する必要性を感じるとともに、豊かさを追い求めすぎた結果基本的なモラルの欠如した魂の抜けた仕事の進め方や考え方が蔓延してきたのではと考えさせられる機会でもありました。
建設事業における専門的な技術とは人に見せる物でもなく、隠すものでもないと思っています。ただ単純に必要だから存在する、これが当社の追い求める技術です。「必要とされる技術を追い求める」言葉にすると簡単な様ですが決して容易なことではないと判っています。複雑化した構造社会に必要なものはこの単純さと明確さではないだろうかと信じております。これからも「必要とされる技術」を追い求め、社会に貢献する企業として邁進したいと考えております。

株式会社エスエスイー
代表取締役 河田 淳一 |